東住吉スズキクリニック
大阪市東住吉区内科・肝臓内科・消化器内科・女性内科【東住吉スズキクリニック】胃カメラ・腹部エコー
院長/医学博士 鈴木貴弘女性内科担当医師 鈴木裕乃お電話でのお問い合わせ 06-6796-7878

ホーム院長あいさつ診療のご案内よくあるご質問交通アクセス
よくあるご質問
Q&A形式にまとめましたのでご覧ください。
肝臓病に関するQ&A
Q  

病院で肝硬変になりかけていると言われました。最近よく、こむらかえり、特に夜間就寝中になります。肝臓と何か関係あるのですか?

A  

一般的には、肝硬変患者さんでよく起こるとされています。
私個人の経験でも、重症な肝硬変の方、また肝硬変になってから期間の長い方に多い印象があります。しかし、肝臓が悪くない方もおこる場合もあり、こむらかえりイコール肝硬変ではありません。
肝硬変や肝臓疾患に伴うこむらかえり(有痛性筋肉痙攣)は、ふくらはぎに起こる場合が多いです。時に腕の筋肉などふくらはぎ以外におこる場合もあります。
電解質のアンバランス、脱水状態、寒冷、ビタミンB類の不足、タウリン(アミノ酸の一種)不足が要因とされていますが、未だ一定の見解はありません。これらが組み合わさって起こると考えていいと思います。

予防として、就寝前にマッサージを行う、よく起こる部位、ふくらはぎなどを冷やさないようにする。食事の注意としてタウリンの多く含まれているもの(貝類、甲殻類など)や良質の蛋白質を適度に摂取するなどにより、予防が期待されます。
肝硬変の方は過度な蛋白摂取は、時に肝性脳症の引き金になる場合もあり、かかりつけ医師や栄養士さんに相談するのが良いでしょう。

また最近ではアミノ酸のアンバランスも一因と考えられ、BCAA製剤で経過観察されている場合もあります。
その他、漢方薬の芍薬甘草湯も一定の効果は、期待されますが個人差もあり、服薬に際してはかかりつけ医に相談し、内服するかどうか決めるのが良いでしょう。

Q  

健康診断で、肝機能障害(AST180、ALT250)とHBs抗原陽性と言われました。38歳独身女性で、飲酒はほとんどしません。治療した方が良いのでしょうか?

A  

まず、肝機能障害がB型肝炎ウイルスとどの程度関連するのか、肝機能障害が持続しているのか、HBe抗原と抗体、血液中のB型肝炎ウイルスの濃度、B型肝炎ウイルスの遺伝子型、今後出産する予定、血縁者や家族にB型肝炎にかかっている人の有無、他の感染症(C型肝炎やHIV感染など)の有無、薬剤性、脂肪肝の有無で、総合的に判定する必要があります。
ウイルス性肝炎の治療は、3つも柱から成り立つと考えます。

まず、第一にウイルスの体内からの完全排除、第二に肝炎の沈静化、第三には肝臓癌の予防と早期発見です。
B型肝炎の場合、一度感染が成立しますと、C型肝炎などと異なり体内からウイルスの遺伝子を完全に排除は特殊な状況を除き、残念ながら期待はかなり薄いです。
しかしながら、一般的にはウイルス量を低い値に抑える事により、肝炎の沈静や肝硬変への進展予防、肝臓癌の発癌リスクの抑制が期待できます。
まず、B型肝炎の場合、血液中のウイルスの量に比例して、肝臓の病気の進行具合が決まります。
血液中のウイルス量は低ければ、それに越した事はないのであります。
血液中のウイルス量を低下させる治療として、インターフェロン治療と内服薬の抗ウイルス療法があります。インターフェロン治療は若年者であることや母子感染で無いことなどが考慮されるため、実際に治療対象に該当する患者さんは意外にも少なく、内服薬の抗ウイルス療法が投与される場合が多いようです。

ちなみに、この内服の治療はあくまでもウイルスの増殖を薬によって抑えるもので、肝臓の細胞に奥深く入り込んだウイルス遺伝子の完全な根絶はなかなか困難です。
日本では、ゼフィックス(ラミブジン)がいち早く保険適応になりましたが、breakthrough肝炎(薬物に耐性をもったウイルスによる肝炎)の問題もあり、最近ではより耐性の起こりにくいバラクルード(エンテカビル)が初期治療に使われる場合が多いです。また、耐性ウイルスの治療にはヘプセラ(アデフォビル)を組み合わせて使用する場合もあります。
ゼフィックス(ラミブジン)を現在 内服されている方で、一定の条件内でバラクルード(エンテカビル)に切り替える場合もありますが、ある程度の年数で耐性ウイルスが出現しないと、その後かなり経過してから耐性ウイルス出現する可能性がぐんと低くなることと、ゼフィックス(ラミブジン)内服後では、はじめからバラクルード(エンテカビル)内服している人に比べて、バラクルード(エンテカビル)の耐性ウイルス出現の危険度が高くなるので、内服薬の切り替えはガイドラインに即しながらも、良く検討する必要があるでしょう。

少し話しはそれますが、ゼフィックス(ラミブジン)発売当初すぐに内服治療開始した方は、時々現在の自身に行われている治療に対して少し不満な気持ちを抱かれる場合があると思います。私の個人的な見解ですが、ゼフィックス(ラミブジン)の販売開始時と次のバラクルード(エンテカビル)の販売開始時にまでかなりの期間があり、その間低いウイルス量で肝炎を沈静化できたのであれば、決して損をしたわけでは無いと思います。つまり、言い換えればその間肝硬変や肝癌を予防したことになり、肝炎の治療をしっかり出来たわけであります。

以上の治療方法が選び難い方は、肝炎自体を抑制する治療になります。
内服薬では、ウルソ(UDCA)が肝庇護剤として多く使われており、場合により注射も併用したりします。これらの治療でも肝硬変や肝癌を予防は当然期待できます。
相談の方は、ウイルス量にもよりますが、肝機能悪い事より恐らくウイルス量もある程度高い事や予想され、何らかの形で治療介入が必要と思われます。
また、例え治療が必要ない場合でも、定期的なエコーなどの画像検査必要な場合が多いですので、一度専門医の受診をお勧めします。

Q  

以前からC型肝炎と言われていましたが、かかりつけ医からは肝機能も正常だし、しばらく経過見ましょうと言われていました。たまたま別の病院受診し、ウイルス量測定したところ、高いですねと言われました。早く治療しなくても良いのですか? (50歳男性)

A  

C型肝炎の場合、ウイルス量が高い状態であることと、病気に進行具合はほとんど関係しないとされています。C型肝炎の場合、肝炎はウイルス自体やウイルスの産生物が引き起こすモノではなく、ウイルスに対する人体側の免疫応答(ウイルスに感染した肝細胞を攻撃する反応など)に依存するとされています。

この免疫応答の強さは、血液中のC型肝炎のウイルス量と関連せず、いろんな研究である程度は解明されていますが、血液中のウイルス量と肝臓での免疫応答(つまり肝炎)は比例する関係で無いことは確かです。
言い換えれば、ウイルス量の高いC型肝炎だけで、いわゆるキケンな肝炎であると言い切れません。ウイルス量高いままでも、生涯重篤な肝炎や肝臓癌にならず天寿を全うされる方も多くいらっしゃいます。

しかし、ウイルスの排除を目的としたインターフェロン治療を予定している方にとってはウイルス量はとても重要な問題です。一般に血液中のウイルス量は低い方ほど、治療に反応しやすく、治療期間も短くて済む場合が多いです。インターフェロン治療のし易さはウイルス量のみならず。性別、年齢、ウイルスの遺伝子型や特殊な免疫応答反応の強さなど、様ざまな要因に規定されます。しかしながら、ウイルス量はインターフェロン治療する際、治療方針を決定する大きな要因であることは確かです。
相談者の方でも、専門医受診が望ましく、適切な経過観察は必須と考えます。

Q  

C型肝炎で、近くインターフェロンを予定しています。
副作用など心配ですが…

A  

インターフェロンの副作用として、インフルエンザ様症状(発熱、悪寒、筋肉痛など、あたかもインフルエンザに罹ったかと思われる症状)が高い確率で起こります。通常治療の早期がこれらの症状は強く出る傾向になりますが、たいていの場合は解熱剤や鎮痛剤などの併用で乗り切れる場合がほとんどです。

個人的な経験ですが、若い患者さんは、これらの症状が軽い印象があります。
ペグインターフェロンの場合、注射部位が赤く腫れたり、また痒みを伴う場合が多いです。しかし、この症状も軟膏や内服などの通常の対応でほとんど乗り切れます。
治療の途中から脱毛や不眠症状がありますが、脱毛は治療終了後、回復します。
比較的稀ですが、生死に係わる副作用で言えば、うつ状態と間質性肺炎があります。
うつ病が深刻な場合、自殺の心配があり、また間質性肺炎も稀ですが呼吸不全で死に至る可能性がありますので、治療開始後、気分が落ち込む、風邪でもないのによく咳が出るなどの自覚症状あれば、速やかに主治医に申告して下さい。
また、同じく稀な副作用ですが、甲状腺機能異常、眼底出血、心臓疾患、腎機能異常があります。

治療前、一通りこれらの副作用がおこる危険性を評価するでしょうから、病院側の指示する検査はきちんと受けておけば、過剰な心配は必要ありません。
最近では、ウイルスの量やタイプにより、内服でレベトールも注射と合わせて投薬される場合が多いですが、例え治療を受けている方が男性であっても、パートナーに対しての催奇形性の心配があるので、治療終了後も医師の指示に従い一定の期間は避妊が必要です。
プロテアーゼインヒビターは強力なウイルスを低下させる力が強いですが、湿疹やレベトールよりも強い貧血があります。
使用する薬剤や治療経過中でも、副作用や注意すべきポイントは変わりますので、治療期間中は主治医と二人三脚で治療するよう心がけていれば大丈夫でしょう。

Q  

肝硬変ですが毎週通院しています。食事での注意点はありますか。

A  

まず、かかりつけ医や栄養士さんに相談しましょう。 まず、1日に必要な栄養エネルギーを、身長、体重、日常生活の強さ(日常生活強度)から、計算します。例えば、体が大きくても、あまり体を動かない方では必要カロリーは少なめとなります。

蛋白質は1.2−1.3g/kg(体重)/日、脂肪は全カロリーの20%は目安です。
また、血液検査でアルブミン値が3.5g/dl以下なら分岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤の処方を検討します。分岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤は肝硬変の方で不足しているアミノ酸を補い理想的なバランスになるべく近くする、肝硬変患者さんにとっては良質なアミノ酸とも言えます。
最近では、この岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤を就寝前など遅い時間に取ることにより、夜間肝臓が極端な低栄養になることを防ぐ効果(late evening snack/LES)が注目されています。詳しくは、主治医や栄養士さんに相談して下さい。

また、C型肝炎の場合特にそうですが、鉄分の多く含まれている食材は避けた方が賢明でしょう。C型肝炎に感染すると一般には体内で鉄が過剰な状態に陥り、過剰に鉄分があることにより、病気の進行を早めたり、より重症化しやすいと言われています。
赤身の肉、レバー、シジミやアサリの水煮などにも鉄分は多く含まれています。サプリメントでは、ウコンなど意外に多く鉄分が含まれています。
栄養士さんの栄養指導など受けると具体的におわかりいただけると思いますが、通院先のかかりつけの先生にも相談してみて下さい。

Q  

インドにバックパッカーの旅に出ます。
去年 友達がインドに行き肝炎にかかりました。とても心配です。

A  

インドに限らず、上下水道の整備されてない地域で滞在する場合、肝炎に限らず注意が必要です。肝炎についてですが、A型肝炎と少し聞きなれかもしれませんがE型肝炎は、不衛生な水や食べもから感染します。

A型肝炎は、B型やC型肝炎と異なり、慢性化の心配は無いですが、罹ると強い黄疸が出たり、稀に劇症肝炎になる可能性もあり注意が必要です。年齢にもよりますが、バックパッカーの旅行を予定されているのでしたら、きっと、かなりお若いのでしょう。
日本では50歳以下のであれば、ほとんど抗体陰性、つまりかかり易いと言うことです。
50年前までは、日本も発展途上国と同じレベルの上下水道並みだったんですね。
まず、抗体測定しましょう。もし、あなたが陰性なら予防接種を受けるのが望ましいと思います。
ワクチンは2回を2から4週間間隔で注射する必要がありますが、半年程度は予防効果があります。それ以上滞在するのであれば、現地で追加投与を考えて下さい。
また、近く出発する予定でしたら、免疫グロブリンが有効ですが、2−3ヶ月程度で予防効果は消失します。

E型肝炎も食べ物から感染します。野性のシカやイノシシの生肉から感染しますが、食材が十分加熱されている、生肉をさわったお箸や、調理器具など口に入らないよう注意することで感染はかなり防げます。高齢者や妊婦の方は重篤化しやすいので、特に注意が必要です。
また、シカやイノシシ以外の生肉の摂取でも感染の報告例もあり、今のところE型肝炎に対するワクチンはありませんのでご注意ください。
B型肝炎は血液、体液などで感染しますが、普通に旅行している分には心配ないでしょうが、類医療行為、性行為、また注射針の使い廻しで感染します。海外旅行に限らず日本国内でもこれらの行為で感染しますので、普段からこれらの行為はB型肝炎感染の危険性に留意してください。
気を付けて楽しい旅になるよう心がけて下さい。

東住吉スズキクリニック
06-6796-7878