一般的には、肝硬変患者さんでよく起こるとされています。 私個人の経験でも、重症な肝硬変の方、また肝硬変になってから期間の長い方に多い印象があります。しかし、肝臓が悪くない方もおこる場合もあり、こむらかえりイコール肝硬変ではありません。 肝硬変や肝臓疾患に伴うこむらかえり(有痛性筋肉痙攣)は、ふくらはぎに起こる場合が多いです。時に腕の筋肉などふくらはぎ以外におこる場合もあります。 電解質のアンバランス、脱水状態、寒冷、ビタミンB類の不足、タウリン(アミノ酸の一種)不足が要因とされていますが、未だ一定の見解はありません。これらが組み合わさって起こると考えていいと思います。
予防として、就寝前にマッサージを行う、よく起こる部位、ふくらはぎなどを冷やさないようにする。食事の注意としてタウリンの多く含まれているもの(貝類、甲殻類など)や良質の蛋白質を適度に摂取するなどにより、予防が期待されます。
肝硬変の方は過度な蛋白摂取は、時に肝性脳症の引き金になる場合もあり、かかりつけ医師や栄養士さんに相談するのが良いでしょう。
また最近ではアミノ酸のアンバランスも一因と考えられ、BCAA製剤で経過観察されている場合もあります。
その他、漢方薬の芍薬甘草湯も一定の効果は、期待されますが個人差もあり、服薬に際してはかかりつけ医に相談し、内服するかどうか決めるのが良いでしょう。
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